小石川後楽園

https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index030.html

小石川後楽園とは

小石川後楽園(こいしかわこうらくえん)は、東京都文京区後楽一丁目にある都立庭園。江戸時代初期に水戸徳川家の江戸上屋敷内につくられた築山泉水回遊式の日本庭園(大名庭園)である。国の特別史跡及び特別名勝に指定されている。

 

江戸の大名庭園

大正18年(1590年)、関東に移封された徳川家康は兵農分離を基底とする新しい領国体制を整備し、江戸城の修築とともに大規模な城下町を築いた。

慶長5年(1600年)関ヶ原の戦の勝利によって徳川家の覇権が確定すると江戸城周辺に大名邸が建ち並んだ。

水戸徳川家が小石川に宅地を拝領したのは寛永6年(1629年)のことである。

小石川後楽園は、徳大寺左兵衛が起伏に富み大木の繁る立地を巧みに活かし、伊豆石を運び込んで作庭したと伝える。『後楽記事』によれば家光自らが園池の造成を指図したという。

大規模庭園は単なる慰楽の空間ではなく、社交を通じて重要な政治の場としての役割を果たした。また、池や築山は一種の城壁であり、いざというときの防衛施設でもあっただろう。谷水や湧水を湛える園池は治水施設でもあったし、またここで温められ浄化された排水は農業用水として田畑を潤し生産力の向上に寄与したことであろう。

 

 

造園史 pp.151-153

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